「うちの子、すぐ遊んじゃう・・・」とため息が出る時ありますよね。
あなたは普段どんな風に子どもを遊ばせていますか?
- 遊びは必要なの?なんの意味があるの?
- どのように遊ばせてあげればよいのか不安。
- 難しい事はうちにはできないし・・・
こんな心の声にお答えします。考え方がわかれば、子育てがまたひとつ楽しくなりますよ♪
知っているから待てる。
知っているから許せる。
知っているからできる。
正しい知識を持って、ゆとりある心で接してあげるきっかけになるような知識を、保育・体づくりの観点からお伝えしています。
私は保育士として働いた経験があります。
保育士の知識は9分野に分けられ、様々な角度から子どもを見ています。「遊び」は9つ全ての分野に関わってくる大事な要素。
「遊び」について目指すゴールが明確になると、不安は消えやすくなります。
この記事を読んでぜひ、お子様との生活に活かしてくださいね。
【本記事の内容】
- 子どもが大好きな「遊び」の意味を知ろう
- 遊びで得る力を伸ばすポイント
- 親がやってしまいがちな失敗パターン
子どもが大好きな「遊び」の意味を知ろう
子どもは無意識に動いていることが多いので、自由な遊びには本能的に楽しいことや意欲が現れてきます。
子どもにとっての自由な遊びは、好奇心や意欲の現れ。それが将来的にアイデンティティ(自分らしさ)へと繋がっていきます。
つまり「遊び」は、大切で価値のある時間。それを大人がまず認識することが第一歩です。
「遊び」という言葉から連想するのは、折り紙や粘土、ボール遊びなどかもしれません。しかし子どもにとっては、生活すべてが「遊び」なのです。
なぜかというと、無意識のうちに繰り返していることは、心地よさや楽しさを感じているから。
例えば階段の上り下りや配膳、服の脱ぎ着も、子どもにとっては遊びなのです。
子どもは「遊ぶことが仕事」なんて言いますが、ホントなんですね。
遊びと学び
遊び VS 学び。私たち親は、学びは大切なことと意識していますが、遊びの方はそうでもないのではないでしょうか。
でも実は、遊びとは探求であり、探求は学びへとつながっていくのです。
★Point1
遊び = 探求 = 学び
探求(たんきゅう)というのは、何かの疑問に対して答えを探したり、理解を深めたりしている状態のこと。
つまり世の中を学び、吸収している状態です。
次のような特徴があります。
遊びの条件
1.快く動いている
2.自ら動いている
3.続けている
1.快く動いているとは、心から楽しんでいる・やりたくて仕方がない・快い状態であること。
2.自ら動いているとは、自ら興味関心が沸き起こっていること。
3.続けているとは、様々な挑戦、疑問、獲得の連鎖が起こっていること
これらが揃った時「遊んでいる状態=探求している状態」となります。
「探求」は、これからの学校教育でも重要なワードです。
答えの決まった問いにいかに早く答えるかではなく、自分で「探求」し、考え、答えを導き出す力が問われるようになってきています。
変化の速い現代には必須の力となります。
遊びで得る力を伸ばすポイント
繰り返しになりますが、探求(何かの疑問に対して答えを探したり、理解を深めたりしている状態)こそ、学びの状態なのです。
経験値が少ないために日常の生活がすべて遊びである子ども達。だから遊び=探求=学びは常に目の前にあります。
しかし忙しい日常の中では「~しなければならない時間」「してはいけない○○」が多く、子どもが自分を深める時間をなかなか持てていません。
だからこそ、自分の楽しいことを思いっきりやれる日をつくってあげることが大事です。
子どもにとって、楽しいことから学ぶことは大切。
本当の意味で身に付くからです。
【生活の中で遊びに夢中になる例】
1歳の子どもが、手洗いを覚え、蛇口のレバーを上げ下げして遊んでいる。レバーを上げると水が出て、下げると止まる。上げると出て、下げると止まる。自ら興味関心を持ち、探求(手をこのように動かすと出る、このように動かすと止まる)し、世の中を楽しく学んでいる。
別の家へ遊びに行ったときに、普段と違う種類の蛇口に出会う。「ここにもあるのか・・・」と知る。そうして世界が広がってゆく。
★Point2
子どもが思いっきり今を楽しめる時間と機会をつくろう
思いっきり遊ばせてみるヒント
子どもは自分の中にある「快感」にとても素直に行動します。
楽しいと思った事には自ら動き、納得いくまで繰り返します。
遊びとは、例えば・・・
- 小さな虫を見ると、取ろうとする
- 狭いところに入ろうとする
- ジャンプする、上る
- シールなどを剥がそうとする
- パズルを何度も繰り返す
- たたいて音を出す
- 絵本の中の同じフレーズに反応する
例の中の「小さな虫を見ると、取ろうとする」も、大人的には取っていい時と悪い時がありますよね。
また「ジャンプする」という例は、静かにテレビを見たいときにソファでピョンピョンされるのは迷惑ですが、これからトランポリンで遊びます!という時には飛んでほしい。
大人にとっては違うことでも、子どもにとってはいつも遊びであり、探求であり、学びなのです。
あなたのお子様はどんなことに興味がありますか?子ども目線で楽しい遊びを探してみましょう。
これまで遊びだと思っていた枠を広げて、生活の中にも遊びの要素が見つかるかもしれません。
親がやってしまいがちな失敗パターン
「なんだか難しそうだな」と思われる方もいるかもしれませんね。
でもご安心ください。
『○○したほうがよい』よりも『○○しないようにする』方がカンタンです。
今やっている余計なことを省いていくことで、理想的な遊びへつなげることができます。
そして子どもはそれを全身で喜びます。
ついつい大人がやってしまうこと
ついつい大人がやってしまう余計なことをまとめます。これを「やらない」と意識するだけで、私たち親の行動が変化します。
いずれも、生活の中でついついやってしまいがちな事柄です。
子どもにとっては余計なNG行動
1.ついつい、口を出しすぎてしまう
2.ついつい、手伝いすぎてしまう
3.ついつい、なんでも与えてしまう
4.ついつい、答えを教えてしまう
5.ついつい、時間を優先してしまう
親子で折り紙あそびをするとき、ついつい「ここまでキチンと折って・・・」と子どもに口を出してしまったり。
外出先にあった遊具を「今しかできないよ」と急かしたり。
「ああ!もうこんな時間じゃないの早くしてッ!」とキツイ言い方をしながら慌てたり。
私もやっちゃってました。
そういうことがどれくらい減らせるか、という目線で関わり方を見つめてみてください。
また、“自分が見えない状態”にするのもアリですね。子どもに対して大人の目が多い状態だと「ついつい行動」が起こりがちになるからです。
一人っ子だとパパママ合わせて4つの目に見守られることになりますよね。
預ける、やらせてみる等を積極的に行うことで、知らない一面が見れたり、他の人からの見え方を知ることができたりします。
ついつい、をやっちゃう前に
遊びに関わる大人が、行動前に考えたい行動がこちらです。
1.ついつい、口を出しすぎてしまう
→子どもが自分で考える機会を大切にしてあげるといいですね。例えばソファの上でジャンプ!子どもは楽しくて夢中だけど、大人は困る。そんな時は「足の力が強くなったね。でもソファ壊れちゃわない?」と一旦立ち止まらせてみましょう。
2.ついつい、手伝いすぎてしまう
→達成感や挑戦する意欲を大切に。大人から見るとボーッとしているように見えても、手遊びしているかもしれないし、何かを観察しているかもしれません。時間的ゆとりを持つことで、子ども目線に合わせやすくなります。
3.ついつい、なんでも与えてしまう
→便利が当たり前の中にいると、不便を知恵で乗り越える機会を逃してしまいます。例えば、兄弟ゲンカを防ぐために同じおもちゃを買い与えるとします。トラブルは減りますが、順番を守ることや横取りされて悔しい気持ち等を学ぶ機会を逃してしまいます。
4.ついつい、答えを教えてしまう
→疑問に本人の力で向き合い、クリアしていく機会を大切にしたいですね。作る系の遊びやパズル、親子で○○をつくるワークなどの機会に「ここを塗ったらいいよ」「ここに貼ったらいいよ」と言っちゃうことがあります。もし先に言っちゃったな・・・と思ったら、「ごめんね、言いすぎた。ゆっくり好きなようにやってごらん」と仕切り直せばOKです。
5.ついつい、時間を優先してしまう
→お出かけ前の帽子で遊んでみたり、道の途中で生き物を見つけたり。予定も子育てもこなすためにオススメなのは「30分前行動」。心のゆとりが全然違ってくるので、ぜひお試しください♪ また時には「そんなにやりたいなら今日は特別だよ」と、特例で対応してあげられるといいですね。
最後に
子どもが自分で考える機会を大切にしてあげましょう。
特別な遊びを常に用意してあげなくても、生活の中に紛れている遊びもあります。
親も子も、楽しみながら見つけていけるといいですね。
今日もお子様は成長されています!親の私たちもしっかりついて行きましょう。
▼▼▼お知らせ▼▼▼
ストレスだらけの子育ては、断ち切れます。
0~6歳のお子様がおられるママパパ向け【子どもの心を育む子育てポイント】を毎週配信中★