こんにちは!保育士セラピストmayaです。
今日は「汗」のお話。体にはいろんな機能がありますが、その中でも汗が担ってくれていることは実はとても重要。
汗といえば、ベタベタするし気持ち悪いし、メイクは崩れるし着替えはいるし・・・とっても邪魔!ですが私はこの事実を知ってから夏の汗が、ちょっとイイ奴に思えてきました。さて、あなたと汗の関係はいかがでしょうか?
【目次】
汗ってこんなに大事
汗は2歳半までが勝負!
夏こそ元気に!理想の過ごし方
知っているから待てる。
知っているから許せる。
知っているからできる。
正しい知識を持って、ゆとりある心で接してあげるきっかけになるような知識を、保育・体づくりの観点からお伝えしています。
汗ってこんなに大事
私たち人間は生きるために代謝をしています。その時作り出される「熱」は、ちゃんと体から逃がさないと、体温が上がり過ぎちゃって危険です。
人間は、中枢神経(脳と脊髄からの指令で全身が動く)が発達している高等動物で、脳を守るためにきめ細かく体温を調節しなければ生きていけません。スマホ本体が熱くなると壊れますが、それと一緒。熱を逃がす必要があります。
その手段が人間の場合「汗」なんですね。汗として水分を体から蒸発させるさせることで熱を逃がします。
汗は2歳半までが勝負!
生きていくうえで大切な、汗をかく能力は、妊娠期後半~生後2歳半くらいまでをかけて完成します。具体的には、汗をかく機能「汗腺」が完成するんですね。
汗腺自体は生まれてすぐからありますが、大事なのはその数。少ない人で200万、多い人で500万もあります。この汗腺の数が決まるのが、『2歳半ころまでの環境』。そう、環境次第で、熱を逃がせる体かどうかが変わってきます。
暑い経験があればあるほど汗腺は多く働くようになり、大人になったときに元気に活動できる汗腺の数が増えます。汗腺があればあるほど体温調整がしやすい体と言えます。(ちなみに毛穴とは別物です)
そのことを知ってから私は、せっせと子どもと夏の公園に出かけるようになりました。私の眠っている汗腺も活動再開してくれることを願っています(笑)
夏こそ元気に!理想の過ごし方
それにしても・・・大人になってから夏の公園などに行くと痛感しますが、毎年暑さが更新されるような近年ですね。私が幼かったころには外の気温が35℃を越す日なんてめったになかったんですが・・・。
大人もそうですが子ども達にも、暑さには耐えられる力をつけてあげたいなと思います。どうすればよいのでしょう?
健康を育てるためには、外の気温と大きな差をつけない方がいいです。温度差5℃以内が理想的とも言われますが、外気が連日30℃を超えるような時期は、熱中症の危険も高まります。
そのため夏場は26~28℃くらいの室温に設定します。この温度は慣れていないと暑く感じやすいものですが、そのような時は湿度を調整して40~60%にします。高すぎる湿度は皮膚からの熱の蒸発がしにくいので、暑く感じられやすいからです。
また扇風機などで空気の動き(弱い風)を作ることでも、皮膚に触れる空気の入れ替わりが早くなるので、快適度が増します。
お子様が小さいうちは、汗をかかせることがなんとなく不安に思う方もおられるかもしれませんが、先ほどお伝えした通り2歳半までに汗をかく経験は、とても貴重です。
あとからやろうと思っても動かせないのが汗腺の数です。ですから暑さを利用して、ぜひ一日のうち1~2時間は汗をかかせてあげてください。
子どもは毎日成長します。呼吸器・循環器・神経系などの目に見えない部分も、複雑に絡み合った形で成熟に向かっている乳児~幼児の時期を、大事にしてあげたいですね。
あせもが気になるなら予防すればOKです
子どもは大人よりも汗を多くかきます。が実際には、かいているように見えるだけで、一つ一つの汗腺が汗を出す量は大人よりも低いです。(個人差ありますが)体は小さいのに汗腺の数は大人と同じだけあるので、多くの汗が出るように見えるだけなんですね。
子どもが汗をかくと、心配なのがあせも。あせもは長時間汗をかいた時にできやすく、皮膚に赤い盛り上がりができてチクチクと痛痒くなります。あせもを作らないようにするためのポイントを2つお伝えします。
①汗を蒸発させる
首や関節部分などの汗が多くたまりやすいところの通気性をよくして、汗で皮膚が蒸れないように心がけましょう。風が通りやすい、ゆったりとした服装がよいです。素材も吸湿性があるものを選びます。
②早めに洗う
汗として出た後に水分が蒸発すると、おもに塩分が皮膚面に残ります。これは吸湿性があるので次に出てくるはずの汗を出にくくさせます。また粘り気もあるので、ほこりや垢などと混じって、あせもやにおいの原因になります。汗をかいたら早めにシャワーを浴びるか、入浴しましょう。
汗をかくことを避けるよりは、汗腺も含めて強い皮膚・体を作る意識で、夏を味方につけちゃいましょう。
夏バテ予防はOKですか?
私、保育士セラピストmayaは暑さに弱いんですよね。気を抜くとすぐ夏バテになっちゃいます。
「夏バテ」は決まった症状があるわけではなくて、夏の暑さからくる体の不調が全部含まれます。例えば、体温の障害、多量の発汗による脱水、食欲不振からの栄養障害、睡眠不足、食あたり、寝冷え、倦怠感、めまい、吐き気などなど。
これらの症状を「汗のかきすぎ」と一言で終わらせていませんか?夏バテの予防法としては「暑さに耐えられる体力づくり」が最も望ましいです。これは大人も子どもも一緒です。
そのうちの一つが今日お伝えした「汗」。汗をかける体づくりは大事です。その他にも夏バテ予防ポイントをまとめておきますね。
>>運動
大人も子どもも毎日2時間ほど汗を出す運動をして、暑さに「慣れる」ことを意識してみましょう。大量の汗をかく前にあらかじめ塩分補給をしておきましょう。
>>食事
タンパク質やビタミンは積極的に摂りたいですね。食欲がイマイチわかない時には、香辛料やハーブ、適量の食前酒も有効です。
>>睡眠
私たちの体は夜間に体温が下がります。冷房が利きすぎたり裸で寝たりすると、体温が下がり過ぎて夏風邪となるので要注意。特に子どもは就寝後すぐの発汗が多いので、冷えすぎないように注意が必要です。
汗についてのアレコレをお伝えしてきました。結論としては、汗はかける方がいいです!汗をかきやすい人とそうでない人がいますが、2歳半までの環境に左右されます。
2歳半は一つの目安で、3歳でも6歳でも10歳でも、汗をかける体づくりは無駄になりません。大人も子どもも、気持ちの良い汗をかいて夏を過ごしましょうね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!